台湾の冬を舐めるな
台湾。今では「下手をすれば国内旅行よりも安く行ける外国」の代名詞だろう。かくいう私も仕事以外で海外へ行ったのは台湾が初めてだった。
以前同僚だった沖縄っ子が「沖縄人は16度ぐらいになったらコートを着る」と言っていて、いやいやそんな訳がないでしょうと思ったことがある(いや、コートはいくらなんでも誇張しすぎだと今も思うけど)。そしてその沖縄から目と鼻の先ほどの距離にある台湾。
私は日本語教師をしていて、今働いている学校には台湾の人がとても多い。彼らに聞いてみても「雪は降らないけど、冬は寒い」と言う。決して寒さが厳しいわけじゃないけど、それでも年に一度は雪が降る地域で育った私は「そこまで寒くはないだろう」と高をくくっていた。
昨年末、トランジットで初めて冬の台湾に降り立った。ちなみにその日は地元大阪で初雪が降った日である。台北の街中ではみんな長袖を着てはいたものの、厚手のコートを着ている人は見かけなかったので、やっぱりみんな誇張して言ってるじゃんと内心勝ち誇っていました。そう、観光で街を歩いているときまでは。
寧夏観光夜市で晩御飯を食べて桃園空港に戻ると、チェックインの時間まであと3時間ほどだった。もう深夜なのでとりあえずソファに転がって寝ることにしたんだけど、そのソファが並んでいるところというのが風が吹き込む入り口のすぐそば。
時間とともにじわじわと身体が冷えてくるのを感じる。と言うか寒い。寒すぎる。思わず「もう帰国の日まで使わないだろう」とスーツケースの中にしまい込んだウ○トラライ○ダウンを取り出して着込み、日本でさえ使わなかったカイロの袋を2袋も開けた。
この日の台湾の気温は14度ぐらいだったそうだ。同じ日の大阪に比べれば気温こそ大したことはなかったんだけど、いかんせん台湾は風が強い。湿度も高いので風が吹くと余計にひんやりとして感じる。多分実際の気温より体感温度が5度ぐらい低い。つまり真冬の大阪とそう変わらないぐらい寒い。台湾のみなさん、すいません。台湾の冬、舐めてました!だから誰か、カセットコンロで火鍋を!!
とは言っても、時は草木も眠る丑三つ時。そんな願いが叶えられるはずもなく、凍えながらチェックインカウンターが開くのを待ったのでした。
教訓。
海外で空港野宿するならエマージェンシーシートは必須。
(写真は以前台北の西門街で食べた火鍋)